◆◆◆世紀末ガンタマ日記◆◆◆

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7月1日(木)
誰がいちばん持っているかではなく
誰がいちばんおもちゃが好きなのかを
競うときが来た。

マニアは今こそ胸を張って
堂々とホンモノぶりを宣言するべきである。

So-netのA氏来る。
楽しいインターネットの話。

コミックス・ウエーブの綿引氏と上村マネージャ来店。
谷岡ヤスジさんの今後の話。

ちょうど読売新聞の石田さんから
谷岡さんの資料が宅急便で戻ってきたところ。

上村さんから谷岡さんの遺稿をFAXで送ってもらった。

一茶つづけて読む。

7月2日(金)
今日は晴れるに決まっている。

臨時休業

7月3日(土)
朝、目が覚めたら雨。
昨日がまるで夢のように熟睡。
目覚めたら、生まれ変わったように
なぜか新鮮な気分になっていた。

「風」という言葉が頭のどこかにひっついて残っていた。
夢の中で誰かに「風」と一言いわれたような気がする。

歯痛。早く寝る。

7月4日(日)
おもちゃのおもしろさ
をもっと伝えたい。

美しいもの楽しいものの
摂取に一般人は無関心のようだ。

天よりか見立てしものは雲の峰(秋移)

俳人、画家、与謝蕪村は
「磊落(らいらく)」、「気骨」、「活」
といったセンテンスを大事にしたようだ。

夜十時過ぎ予告もなしに雨。
しばらく滝のような雨。

7月5日(月)
部屋のカーペットを外したら
広くなった。

僕の役割は
守るということなのかも知れない。
おもちゃの伝統を守る
谷岡さんのスピリッツもそう。
……か・か・わっていくだろう。

高田君来店。
夕方までいる。

歯痛に頭痛。
サッカーの日本代表と同じ
思考能力なし。

7月6日(火)
サッカー南米選手権
引き分け一で得点三なら上出来だろう。
得点ゼロで三敗かと思っていたから。

万華鏡注文あり。
小物が売れるのは
快調な証拠。

買い取りのページを追加した。
Javaを使った。
ステータスバー(下の欄外)に
買い取り情報が流れるようにした。

少し前のテレビ評で
放送評論家の佐怒賀三夫さんが書いていたとおりなのである。

つまり、映画もテレビも巨大産業化した結果、
夢やあこがれという対象はとっくにご用済みになったらしく、
ただひたすら衝撃性とか異常性とかの
アピール力に経済効率のバランスシートを求めているかのようだ。

僕は次のように読んだ。

つまり、おもちゃもまんがも巨大産業化した結果、
夢やあこがれという対象はとっくにご用済みになったらしく、
ただひたすら売買価格の衝撃性とかオタクの異常性とかの
アピール力に経済効率のバランスシートを求めているかのようだ。

この批評家は警告する。
「市場優先は映像文化の危機」。
僕らは遠いことのように思っているが
僕には悲しいかな、こう聞こえるのだ。
「市場優先はおもちゃ文化の危機」と。

7月7日(水)
今日はカルピスの日。
カルピスは七夕の日に発売された。
包装紙の水玉模様は天の川をイメージしている。

雨月物語の作家
上田秋成が讃えた蕪村の句が
今日の青空の日にはふさわしい。
「広庭のぼたんや天の一方に」

買い取り品の到着待ち

7月8日(木)
開店時間間際からお昼頃まで
あたふた。
郵便局から通販商品を送る。
ホビージャパンの広告の手直しの指示。

午後から
ハリガネで作ったピストルを
八年ぶりに?ビニール袋に入れて整理した。

スッチー、ホームページビルダーのテキスト借りに来る。

谷岡ヤスジ邸へTEL。
僕が取材協力した読売新聞の追悼記事を
仏前の追悼記事類のいちばん上に置いてもらっていた。
ともかくいい記事だった。

入谷の朝顔市まで散歩。

7月9日(金)
「人は何に化けるかもしらじ秋の暮れ」
蕪村俳句集を開いたら、この一句が。
いたいめにあってるんだろうな、彼も。

お昼頃キャプテンウルトラ氏よりTEL。
「どーお、何か入ってる?」

ベテランマニア氏がしばらくぶりに来て
話し込む。
「また前のようにおもちゃの勉強会やって下さい。」
ハッパをかけられた。

ビッグコミックオリジナルの田島嬢、取材で来店。
ちょうど絵本の福音館の古川氏より
これまたおもちゃ資料、貸してちょうだいねコール。
なんだかつづくなぁ〜。

インターネットの接続料金を見て
今月は一安心。
やっと世間並み?になった。
いよいよISDNかな。

7月10日(土)
明け方とてもすばらしいことを思いつく。
星の数と泉の数が多くなることに気づいた。

☆Linuxの思想☆がコンピューター芸術祭で大賞を受賞したそうな。
喜ばしいこと。
インフォーシーク会長の伊藤氏の談話もふるっていた。
「今、お金では買えないものが、
本当の意味でプレステージになる時代になってきた。
その代表がLinuxで、
まったく異なる価値観を世の中に示してくれた。
だから審査員たちは、
Linuxをアートとして評価したんだ。」
また、
「現代のメーキング・マネーの権化
ともいわれるインターネットから、
お金で買えないことが起きている」
そんなふうに「電脳時評」のなかで
デジタルハリウッド学校長の杉山氏は看破する。

旧満州の実業家で
敗戦後の日本人の食料と交換に
美術品を放出したといわれる
首藤定コレクションの存在を知る。
僕が知る満州のコレクター(清朝)は
革命のために美術品を手放し
そののち暗殺された。

このようなある種の美しい覚悟は
現代のメーキング・マネーの権化
とも思われる鑑定ブームの支持者コレクターたちからは
とても感じることは出来ない。

7月11日(日)
雨が激しく降ったりやんだりするのを
店の入り口からしばらく眺めていた。

明日早朝の
ブラジル対アルゼンチン戦に備えて
早く寝るつもり。

お菓子のカバヤの旗を引っ込めて
カルピスの箱を店にだして飾った。

ジャミラが売れた。

トップページのコピーとレイアウトを少し変えた。
すこしおもちゃっぽくなりすぎたかも知れない。
わかりやすくしたつもりなんだけど。

7月12日(月)
福音館書店のわけべさんと水越さん来店。
子供とおもちゃの想像力に関して話す。

子供にとっていいおもちゃってなんだろう?
お母さんが安心して子供に与えることのできるおもちゃってなんだろう?
夢のあるおもちゃってなんだろう?

市場原理よりも夢を優先させたおもちゃ作りは
もう不可能なのだろうか?

独自ドメイン名をとりませんか?
売り込みの電話がよくかかってくる。

百姓の生きてはたらく暑さかな(蕪村)
百鬼夜行の世紀末
西欧的市場原理導入のこの国は
どこへ流れていくのだろう。
酒屋・本屋・おもちゃ屋・駄菓子屋・文房具屋等々
滅んでコンビニとなり
自由化と称して一社独占となり……
生きて働く蒸し暑さ。

7月13日(火)
常時接続考慮中

谷岡ヤスジ邸へお線香あげにいく。

首都高速は台風だった。
強烈な雨と風。

7月14日(水)
銀行まで散歩。
画廊のぞく。
夕立。
頭痛。
永遠よ頭痛の果てに雲の峰

7月15日(木)
巷では赤塚不二夫かも知れないが
宇宙では谷岡ヤスジだ。

大空の見事に暮る暑さ哉
夕空や蚊が鳴出してうつくしき(以上、一茶)

湿度90パーセントにつき
ウインドゥズなみに
僕の頭もフリーズする。
頭脳活動停止。

7月16日(金)
頭痛の果てに雲の峰。
やっと頭脳回線が復旧したようだ。

キャラクターライセンスの件で
たむらさんにお聞きする。

常連が寄ってくれたので
一緒にお弁当とる。

今日は「適正技術研究会」の伊賀氏に会う。
伊賀氏は二十世紀最高の科学者バックミンスター・フラー
研究のキーパーソンだ。
アップルコンピューターの熟達者でもある。

やらなきゃならないこと、整理する。

すべてを理解するのは、
矛盾である
と友人はいった。
理解できないことがあることを
知ることが
理解であるとも。
帝国ホテルで謀議密談。

鉄人28号のお茶碗の注文受ける。

7月17日(土)
江戸前とスッチー来る。
「このド素人が!」
以前に谷岡ヤスジさんから江戸前がいわれたことで
盛り上がる。

ハヤタ隊員売れる。

平和だ。
とてつもなく平和だ。

7月18日(日)
お客さんに頼まれた鉄人グッズの撮影で
バタバタバタ。

今年はパパの大好きな梅が実らなかったの
庭を見ながら
谷岡ヤスジ夫人にいわれたことを思い出した。
藤井寺市の土師神社にて一茶の読んだ句。
「青梅や餓鬼大将が肌ぬいで」

自分のことで悩んでんじゃないんだ
雲の切れ間から声が聞こえた気がした。
ん。

7月19日(月)
コパアメリカ決勝戦。
もちろんフラジルを応援する。

かゝる世に何をほたへてなく蛙(一茶)
という奴が多いなぁ。

通販だけのやりとりで
一流コレクターになった人など聞いたことがない。

ガメラグッズ、ガメラグッスと。
整理しないと。

リカちゃんとかジェニーありますか?
電話があった。
ミルクのみ人形ならありますけど……。
こう私はお答えしました。
でもホントはあったりして、
店には出てないけど。

7月20日(火)
ダッコちゃん、リカちゃんでおなじみの
おもちゃのタカラ
前年比60パーセント減のため
創業者が(75才)社長復帰。

おもちゃ屋は二代目でつぶれる。
あるいはとんでもないことになる。
悲しいかな、これがおもちゃ業界。
売れるおもちゃばかり追いかけないで下さいよ。

結局
変身サイボーグとか
ミクロマンとかの
復刻は売れなかったわけね。

息子から退任申し出
と新聞報道。
ほぼ僕と同い年だから、
気持ちは分かるけどさ。

いつものように
空想の今週のおすすめをUPする。

言問通り→上野両大師橋→上野公園→
鴎外荘→東大裏→文京区役所(展望室で休憩)
→お茶の水→秋葉原→入谷
夕方から約二万歩の散歩。

スタジオジブリの今度のアニメーションは
コンピューター水彩画だそうな。
かすれやはみ出しを表現するために
レイヤー(重ね塗り)を三回したそうな。

7月21日(水)
早起きして信州へ。
軽井沢から浅間白根ルートで志賀高原へ。
湿原を散歩。
帰りは露天風呂。
青空と霧と雨が交互に混じり合った天気。
小鳥の声を聞きながら
緑の山景色の中で
横川名物・峠の釜飯を食べた。

蝉より高い露天風呂

甥っ子たちが来ていた。

7月22日(木)
撮影済みのおもちゃ返還に分部さん。

谷岡ヤスジさんの絵本?コピーもらう。

小石川植物園側氏からTEL。

スッチーからTEL。
ドリームウエーバーの話しをする。

手抜きして儲けることは
社会にとっても個人にとっても
どうも悪手らしい。
将棋の大山康晴十五世名人は
「楽して勝とうとするから」という理由で
穴グマ戦法の採用を取りやめたことがある。

昨日そういえば軽井沢(旧軽銀座)で
増田屋のトーキングシリーズのマジンガーZやウルトラセブンなどの
復刻品が大量にディスプレーされたおもちゃやさんを見た。
夏の間だけの観光客目当ての夏期限定ショップらしい。
少し先では
二ヶ月間だけブームだった
だんご三兄弟のグッズが売られていた。
コメントはない。

雷。
雷は「神鳴り」の意味。
梅雨最後のあがきらしい。

ASAHIネットから電話あり。

「金太郎」の研究で新しく気づいたことがあったので
ネットサーフィン。
大きな見逃しをしないことが
研究では一番大事。
半分判かっていながら取りこぼすところだった。
チャートにして整理しようかな。

7月23日(金)
梅雨明け宣言。
「湯上がりや世界の夏の先走り」
(平賀源内)
風流志道軒こと平賀源内には
いい句がある。
一茶と並んで浅草にゆかりが深い。
源内の墓は明治通り沿いの山谷のはずれにある。
浅草のことを
世界の雲の産まれるところと評した。
浅草と江戸の繁栄のヒミツを誰よりも熟知していた。

僕の好みとすれば
出がらしになるより濃すぎる番茶になった方がいい。

7月24日(土)
おもちゃ業界誌二誌届く。
しばらく気持ちが澱んでくる。

Win、Mac、Linが混在するパソコン業界が
羨ましくなる。
Winに市場独占させないユーザーの判断は正しい。

市場原理による淘汰よりも
市場原理すらも問われる
いわゆる天然淘汰を期待したい。

おもちゃ世界はヘッジ野郎ばかり。

僕の好みからすれば
オートバイ好きの連中に
浅間ミーティングクラブがあるように
(浅間は日本初のオートバイレースが行われた聖地)
おもちゃ好きの連中も
おもちゃ(浅草)ミーティングクラブを作らねばいけなかった。
(浅草は江戸時代からのおもちゃの聖地。ブリキ、セルロイド誕生の地。)
アマチュアが非営利目的で
博物館を建ておもちゃの歴史と伝統を保存継承していく
姿勢を天下に示す必要があった。
不幸にして
いまだ成就していない。

僕はおもちゃのプロだから
いずれ市場原理が働いて
玩具Mac野郎やおもちゃLin派が出現することを予感するのだけれど
僕はフラー派幾何学の徒でもあるので
市場自体が
個人的存在の誠実さを条件にしか
存続できないことを
以前から警告し続けている。
良いとか悪いという私的見解ではない。
僕はまた金太郎民俗学の徒でもあるので
(もちろん柳田や折口民俗学ではないよ)
現実に目の前に提出されているおもちゃ世界の阿鼻叫喚が
過去にも起こり未来にも起こる出来事の
雛形であることを認識している。
二十世紀末の神話であることに気づいている。

GoGo!金太郎!
進め正太郎!!
オラオラオラッー!!!

7月25日(日)
最近おもちゃの神様は
どうも休業状態のようだった。
もっと働いてもらわないと困る。

熱波行く彼方の一歩手前まで
天泳ぐ夢寝苦しき熱帯夜
(秋移)

ポータルサイトの件で友人と電話。
ネット情報の停泊する美しい港にはなかなかならないようだ。
大型船舶ばかりが寄港する工業港ばかりでは困るのだ。
小型ヨットやカヌーの立ち寄れる情報の港であって欲しい。

7月26日(月)
北海道の知床でマイカー規制実施。
……十二年前の夏にラビットスクーターでツーリングしたもんね。

本屋のかっぱ堂さんがさぼりに来て
朝っぱらから骨董談義。

ただいま34度。

ジーンズのリーバイスが復刻モデルを出すという。
戦前ものから続々と。
サービス以外の目的での復刻は
会社の将来性に重要な危機をもたらすという
事例をまた目撃することになるのだろうか?

極暑の太陽道に迷いけり(秋移)

朝日新聞の勧誘員が来る。
少し話しをする。

iMacのノート版か。
そそられるなぁ〜

7月27日(火)
HP更新の後、お茶の水まで出歩く。
本二冊購入。
最近は東京堂書店を利用することが多い。
おもちゃの20世紀(平凡社)
聖徳太子の誕生(大山誠一・吉川弘文館)

キントト文庫でお茶。

夜、母親を千葉のうちまで車で送る。

7月28日(水)
天は変わりなく今日も暑い。
寝転がって本を読む。
だらだらしていた。
散歩なし。
想像力なし。
冒険心なし。

7月29日(木)
日経の選ぶBEST SHOPというのを見たけど
代わり映えのしないメンバーだな。
インターネットらしい店というのは
旧世紀の概念なのかしら。
なにか希有壮大な店が選ばれて欲しいな。
売れなくてもいいもんね、趣味でやってます商店とか
日経では無理か、か?
誰か空想を推薦しない??

ひさびさに「浅草論」のメモを取る。

彼方にて花火となりし我が命

サッカーの指導者の中で
現在の方がテクニックが下がっている
と指摘するのは
ヨハン・クライフぐらいだろう。
職人技の衰退はどの分野でも
進んでいることなのだ。
一定の責任
義務を全うする中で
自由なプレーをしていくこと。
クライフの考えるサッカーとは、
こういうものだ。
クライフはこれを称して
「規律の行き届いたカオス」と呼んでいる。

7月30日(金)
夏が半分終わった。

オートバイに乗らなくなってから
夏の季節感がなくなってきたような気がする。
風の匂いに鈍感になったせいだ。
唯一まともに動いた90ccのスクーターも
倉庫でバッテリーが上がったままだ。

リカちゃんありますか?
ときどき聞かれる。

南千住の再開発地区
高層マンション群のあたりを
軽くドライブ。

7月31日(土)
カウンターがやっと一万人を突破。

なんだかこれから
オークションサイトが多くなりそうだな。
eBayが大成功したのに刺激されて
流行の兆しがあるようだが。
外れた99パーセントの人が
外れても満足できるような優しいシステムを作り上げなければ
嫉妬と不満で
サイトの足を引っ張るだろう。
失敗例は雑誌クアントに見ることができる。
興味がある人は
骨董魔術論を覗くといい。
空想式のオークションを提案している。

オークションは基本的には
値段を上げるため
射幸心をあおる
巧妙なシステムだ。
過熱させる骨董的な<裏のシステム>といえる。
一般人や一般企業が取り入れようとしても
取り込まれるに決まっている。
見てればいずれわかる。

商品の合理性(記号性)を考えた先が骨董的なオークションであるなら
商品の神秘性を追求した先を考える時期に来ているだろう。
資本主義経済のエントロピー暴走はどこまで続くのだろう。

観念に夕焼けあるや資本主義(神谷空移)
夕焼けや人の中より秋が立つ(小林一茶)

隅田川花火大会
近所のよく見える場所から見る。


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